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概要

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??- 13下京西部医師会診療連携カードの現況○小笠原宏行(小笠原クリニック)安田雄司(やすだ医院)大森浩二(大森医院)青木淳(青木医院)南部吉彦(南部産婦人科医院)山下琢(山下医院)岡田好一(康生会武田病院)北川一智(京都九条病院)2007年から下京西部医師会はIDとパスワードを記載した診療連携カードを利用し、インターネットを介して患者の重要診療情報、血液検査データ、薬剤情報等を共有化する事業について取り組んできた。現在1400名以上の患者登録があり、病院5件、診療所21件、歯科医院4件、調剤薬局4件、訪問介護事業所2件で活用されている。セキュリティーは強化され、在宅診療や看取りにも活用できるツールとなった。病院の救急室での利用も考慮し心電図やX線画像の閲覧も可能となり、歯科での抜歯、眼科手術への対応も考慮した。今後は京あんしんネットや電子的診療情報評価料算定を視野にいれて発展させていく予定である、ますます進化していく下西医師会連携カードの現況をわかりやすく報告する。(下京西部医師会)??- 14当院におけるサポーティブケア視点でのALSのチーム医療と医療連携○園部正信(京都南病院)鈴木竜太、宮原忠夫、住岡秀史(同内科)尾﨑裕子、渡部あずさ、木村奈緒山本佐知子(同リハビリテーション科)大倉朱美子(同臨床心理士)服部恵子、三浦美加、青木香織山本砂代子(同看護部)、三角武宏(同薬剤部)竹井ひろみ、山本かおり(訪問看護ステーションみなみ)岡佳子(京都福祉サービス協会南事務所)秦敬和(秦診療所)、山下琢(山下医院)能登祐一、辻有希子(京都府立医科大学神経内科)筋萎縮性側索硬化症(ALS)は、全身の運動ニューロンが進行性に障害される神経難病で、球麻痺発症は生存期間中央値3年でありサポーティブケア(SC)配慮が必要である。当院で経験した球麻痺発症ALS2例につきSCを実践したので報告する。症例1は73歳男性、発症8か月で当院に紹介、臨床的確実ALSと診断、本人・家族に告知し、PEG造設・エダラボン導入、3クール目は近隣診療所で実施、4クール目以降は入院治療、16か月の経過で呼吸不全にて死亡。症例2は55歳男性、当院初診後大学病院に紹介、ALSと診断、発症5年目重症肺炎を契機に当院での治療再開、PEG造設・エダラボン治療を14クール実施、1年経過し呼吸機能は維持され独歩維持、家族・医療支援者間の信頼は深まっている。ALSにおけるチーム医療・医療連携の重要性を強調したい。(下京西部医師会)?会場??- 1521年間リハビリテーションを継続している若年重症脳外傷の1例○宮﨑博子(京都桂病院)西田毅之(京都桂病院リハビリテーションセンター)39歳、女性。交通事故により18歳で脳挫傷、外傷性くも膜下出血、びまん性軸索損傷を受傷、2週間の深昏睡、1年間のレスピレーター管理を経たのちにリハを開始、当院リハ科を含む複数の医療機関の入院・通院リハならびに訪問リハや通所施設の利用を、状況に合わせて継続してきた。現在は、要監視要介助ながら、食事、洗面、一連のトイレ動作が車いすで修正自立、一人で留守番ができる、人前で楽器演奏を披露するなど生活の幅も広がり、肢体不自由身体障害者手帳が1級から2級に減じている。若年者は高齢者とは異なり、脳損傷後も長期にわたって脳機能が回復する可能性がある。この可能性を軽視することなく、必要とされるリハを継続して提供することが重要で、このような症例に対応できる長期のリハ継続が可能な医療体制の整備が望まれる。(西京医師会)―23―