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概要

igakukai

口演演題C会場?会場??-1神経繊維腫症1型に合併した血胸の1例○馬場まどか(京都岡本記念病院)荊尾木綿(同救急科)石田久雄(同呼吸器外科)三浦知晃(同腎臓内科)上田修三(同放射線科)【症例】神経繊維腫症1型(NF?1)の52歳男性【主訴】右胸痛・背部痛【現病歴】X?2日夜間に右胸痛と背部痛を自覚した。X?1日に一旦症状は改善したが、X日午前3時頃に痛みで目が覚め、呼吸困難感により体動困難となったため救急要請された。【臨床経過】胸部単純CTにて右胸腔に大量血腫あり。造影CTでは右鎖骨下動脈の分枝から造影剤の漏出を認め、仮性動脈瘤の破綻による出血と推察された。経カテーテル的動脈塞栓術を施行するも、動脈解離によって塞栓された状態になった。X+4日に開胸血腫除去術を行った。血腫除去後は明らかな活動性出血を認めず、X+ 21日に退院となった。【考察】NF?1に合併する血胸の1例を経験した。このような転機を辿った症例は稀であり、文献的考察を含め報告する。(宇治久世医師会)??-2肺炎症状にて入院し、気管支内義歯を認めた1例○西尾学(田辺中央病院)古川啓三、西澤信也、山本啓太(同循環器内科)笠井慎也(同麻酔科)症例は80歳男性。パーキンソン病の既往があり、デイサービスにて施設入所中、急に肺炎症状を認め救急受診した。胸部X線写真、CTにて気管支内異物を認め、胃内にも異物を認めた。抗生剤治療を行いながら異物除去の方針とした。気管支鏡にて脱落した義歯を認め、鉗子にて除去を試みたが異物を把持できず中断し、気管挿管しX線透視下に片肺換気用ブロッカーカテーテルを使用して上気道まで誘導し除去に成功した。施設や家庭内で不顕性に義歯を誤嚥した1例であり、若干の文献的考察を含め報告する。(綴喜医師会)??-3腹腔内遊離ガスを認め保存的治療で軽快した慢性閉塞性肺疾患の2例○首藤紗希(医仁会武田総合病院)仲恵、小西智沙都、前川晃一(同呼吸器内科)【背景】腹腔内遊離ガスは約9割が消化管穿孔由来で緊急手術の適応となる。しかし稀にCOPDや喘息などの呼吸器疾患が原因で気腹を来し、保存的治療で軽快する症例が報告されている。【症例】症例1は75歳男性、COPDⅠ期で定期通院中。症例2は87歳男性、COPDⅣ期で定期通院中。いずれも定期通院時の胸部X線写真で右横隔膜直下に空気像を認め、腹部CTで両側横隔膜下・肝周囲などに空気像を認めた。胸部領域に目立った縦隔気腫は認めなかったが、消化管穿孔や腹膜炎の所見はなく、COPDの胸腔原性に気腹を来したものと判断され手術は行わず自然軽快した。【結語】腹腔内遊離ガスを認め保存的治療で軽快したCOPDの2例を経験した。身体所見や検査結果から不要な試験開腹術を回避することが重要である。考察を加え報告する。(伏見医師会)??-4肺MAC症の気管支洗浄検査における培養陽性と培養陰性の違いの検討○前川晃一(医仁会武田総合病院)首藤紗希、小西智沙都、仲恵(同呼吸器内科)赤澤彰、北村将司、鈴村雄治(同呼吸器外科)【目的】肺MAC症診断にあたり気管支洗浄液培養が陽性となる区域の特徴について評価を行った。【方法】2014年4月~ 2017年11月に当科を受診した肺MAC症患者で気管支洗浄検査を行った区域を培養陽性区域と陰性区域に分け、患者背景や検査手技、CT画像所見などを比較した。【結果】肺MAC症患23人(72.3±9.4歳、女性15例(65.2%))において計34区域で気管支洗浄検査が行われていた。うちMAC培養陽性が27区域(79.4%)、陰性が7区域であった。両区域間で菌種やTBLBの有無、CT所見に差は見られなかったが、培養陽性区域は有意に中葉・舌区が多く、培養陰性区域は下葉が多かった。また培養陽性区域では気管支洗浄検査前にブラシ擦過を併用している頻度が高かった。(伏見医師会)―24―