ブックタイトルigakukai

ページ
35/40

このページは igakukai の電子ブックに掲載されている35ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

概要

igakukai

??- 18急性副鼻腔炎から波及した硬膜下膿瘍の1例○加賀史尋(洛和会音羽病院)宮崎直樹、前田真治(同小児科)急性副鼻腔炎の合併症には頭蓋内合併症と眼窩内合併症が知られている。今回前頭洞炎から硬膜下膿瘍を発症した症例を経験したので報告する。症例は13歳男性。頭痛・意識障害の主訴で当院ERを受診した。来院時右片麻痺及び意識障害を認め、髄液検査・頭部MRIより細菌性髄膜炎及び硬膜下膿瘍の疑いと診断し入院となった。右上顎洞炎及び前頭洞炎も認めそこからの波及と判断し第2病日に内視鏡下前頭洞拡大手術を施行した。髄液培養は陰性であったが血液培養において質量分析によりEik.CorrodensとSt. constellatusが検出され抗菌薬をセフトリアキソンとメトロニダゾールで治療を行った。第8病日より硬膜下膿瘍の増大傾向を認め、第20病日穿頭膿瘍ドレナージ術を行い、現在加療中である。(山科医師会)??- 19当院脳卒中センターにおける訪日外国人の受入れ体制とその転帰について○山名則和(康生会武田病院)定政信猛、滝和郎(同脳卒中センター)【背景】近年、訪日外国人の急増により、医療分野の受入れ体制に様々な課題が顕在化している。当院では、2017年より一般財団法人日本医療教育財団による「外国人患者受入れ医療機関認証制度(JMIP)」の認定を受けており、今回当施設での過去1年間における訪日外国人の受入れ体制とその転帰について報告する。【方法/結果】2017年4月から2018年4月までの、当院脳卒中センターで入院対応を行った訪日外国人に対する入院経過、在院日数、転帰などについて後方視的に調査し、今後の課題について検討した。頭部外傷や脳卒中に対して入院加療を行い、全員が良好な転帰を辿った。【結語】多言語対応や医療費未払い問題などの課題が山積しているが、医療機関だけでなく、自治体や観光事業者も含めた受入れ体制の整備が重要である。(下京西部医師会)?会場??- 20日光角化症から有棘細胞癌に移行したと考えられる在宅療養中の超高齢女性にイミキモドクリームが有効であった1例○高倉康人(京都市立京北病院)小西啓介(小西皮膚科クリニック)症例は97歳女性。平成26年に左大腿骨頚部骨折を来してから床上生活となり、認知症も進行し、自宅で褥瘡の管理を施行していた。平成27年7月、右頬部の疣贅が脱落した部位にびらんが出現し、創傷被覆材で治療していたが、病変は徐々に拡大した。通院困難であり、病変部と、他に多発する疣贅もあり写真を皮膚科医師にコンサルテーション。視診で疣贅は日光角化症と、びらん部は日光角化症が有棘細胞癌に移行したものと診断された。びらんの深達度評価は不可能であったが、外科的切除は困難であり5%イミキモドクリームを週3回で4週間使用。病変の改善が得られた。超高齢で専門医療機関へのアクセスが悪いケースでも写真によるコンサルテーションで専門医による適切な指導が得られ、低侵襲の在宅治療が可能であった。(右京医師会)??- 21○木村1型糖尿病在宅患者の個人心理社会解釈モデルの1例進(木村内科クリニック)【症例】77歳男性主訴:摂食不良病名:1型糖尿病日常生活自立度:要介護21977年、Engelは生活医学モデルいっぺん等の医学を批判し、生活心理社会モデルを提唱した。1.臓器の面2.心理(個人としてのシステムの評価)社会的問題(家族システムの評価)の面から本症例を報告する。システム(臓器、個人家族、地域社会、国家、世界)はそれぞれ位置にして、一定の関係を保ち影響を与えながら、システム的に捉える必要がある。本症例は、糖尿病に対する病識の欠如と医療行為に対する不安とivhに対する拒否など、困難な事例に対し経済面に対する考え方、精神的支援が有効である、とする結果を得た。各職種間の精神的支援とサポートが糖尿病に有効である。(与謝医師会)―33―