印刷文化と共に…京都の地に根ざした総合印刷会社です。

為国ブログ

閑人独語 うさぎ編

 9月30日は中秋の名月です。ちょうど満月だそうで、お天気に恵まれることを願っています。私は想像力が乏しいせいか、月のうさぎに出会ったことがありません。でも、うさぎが月へ昇った謂れの物語は大好きで、満月の夜にはいつも思い出しながら眺めます。アジアを中心に語り継がれているこの話の中でも、最も古いとされている原文にふれる機会がありました。短文で素朴な表現なのに、純真無垢なうさぎの行動に心を打たれ、涙なしには読めません。そういう説話につながる月の、清らかで穏やかな光に不思議な魅力を感じる私たちの感性は、昔も今も変わらないのかもしれません。
 さて、世界的に有名なうさぎといえばピーターラビット。日本でも絵本はもちろん、マヨネーズや銀行、図書カードなどのイメージキャラクターになり、一度も見たことのない人の方が少ないくらいではないでしょうか。作者のビアトリクス・ポターは1866年ロンドン生まれの女性です。時はヴィクトリア朝、3年前には地下鉄が開通。日本では徳川慶喜、1867年に大政奉還、1868年には明治維新という大きな節目にあたる頃です。彼女は上流階級の家庭に育ち、親の方針により他のこどもとは遊ばせてもらえなかったそうです。小さな頃から小動物が好きで、うさぎやイモリやコオロギ、蛙なども飼っていました。長時間観察したり写生したり、一緒に連れて出かけたり。夏は自然豊かな土地で過ごしていたので、ますます自然や動物を愛すようになりました。
 1893年、友人のこどもへの絵手紙が原型になり、1902年に「The Tale of Peter Rabbit」が絵本として誕生します。初版8000部は予約で完売したそうです。日英同盟が成立した年です。ちなみに、世界最高齢の男性で現在115歳の木村次郎右衛門さんは1897(明治30)年生まれです。九十代で亡くなった私の曾祖母は1893年生まれなので、そろそろ身近に感じられる時代です。しかし、その頃でも女性の社会的な活躍は稀だったようです。何年前でしたか「ミス・ポター」という彼女の半生についての映画を観ると、出版にいたるまでの苦労が描かれていました。女性一人であちこちの出版社に交渉しに行ったのですから、ただの世間知らずというより、よほどの熱意があったのでしょう。面白そうだと乗り気の会社と巡り会い、結果は大ヒットとなりました。再販を重ね、ほかの物語も次々と生み出されました。つらく悲しい出来事も越え、また自然保護にも目覚め、さまざまな活動をされたようです。
 ポター氏の作ったどの物語の動物も器用に洋服を着て愛らしく、いきいきした暮らしぶりが感じられるストーリーです。現代はさまざまな絵本やキャラクターが溢れていますが、これらの作品は色褪せないどころか、人気が高まっているようにすら感じられます。改めてその絵を見つめても、色も形も優しい雰囲気で、それぞれの動物の特徴を上手につかんでいることに驚きます。何より、風景や生き物への愛情が感じられます。本屋に行くと絵本は山ほどあるのに、こういう丁寧なこども向けのものはそれほどないように思われます。これも流行性なのかもしれませんが、絵を見るだけでも十分たのしめる本が増えてくれたらいいなと思います。
 最後に、その映画で特に忘れられないひとこまについて。ようやく引き受けてくれる出版社が決まり、大変ながらも楽しい本作りが進みます。編集者からの声掛けで印刷所に出向きました(良家の独身女性が付き人なしで男性と出かけること自体が珍しかったようです)。作業場で直に刷り具合を確認した上で著者・編集者・印刷工とで相談している短いシーン。私にはとても印象的でした。依頼する人が胸に抱く期待と希望。こうして仕事として印刷物を見ることが当たり前の日々を送っていますが、一つ忘れないでいたいのはそこでは、と思います。
 時代とともに印刷技術が進化し、印刷物の価値や役割に少し変化があったとしても、そしてそれが書籍であろうと文書であろうと、著者や担当者の思い、努力や苦労、その後それを手にする人々がいること、その人々がそれをまたきっと何かにすること…そういうことを意識することを忘れないことは大切なこと。仕事なので時間の制限やルールがつきものですが、同じことをするならそれを意識するかしないかで結果も自分自身の喜びも違ってくるのではないかと考えます。お客様も私たちもともに喜び合える仕事、それを積み重ねていけることができれば、これほどしあわせなことはないと思っています。
(S)

 

 昨年発売されたシールタイプの切手

 

 

 

 

2012.09.28 | カテゴリー:できるといいな

IMA検定に合格しました!

IMA検定合格認定書

IMA検定とは、クラウドマネージメント協会が認定する資格制度です。

 

「Internet Marketing Analyst」を直訳すると
「インターネットの市場の分析者」となり、
今後、広告の中で圧倒的にシェアが高くなってくると思われる
PPC広告に代表されるインターネット広告を「より適正」で
「より効果的」に活用していくために、
ディスプレイ広告の理解と管理レポート作成までの
運用スキルを身につけるものです。

 

7月末に行われたその検定試験において、
当社制作部より
IMA検定 Professionalコースで1名、
Standardコースで1名が合格しました。

 

延べ30時間の研修と課題演習を受講し、
検定試験に合格したWEBアナリスト2名が
インターネット広告を検討されているお客様に、
より良いサービスを提供して参ります。

 

今後の活躍にご期待ください。

(ヤス・T.F)

2012.09.12 | カテゴリー:できるといいな

為国印刷社員旅行2012

9月1日(土)〜2日(日)の1泊2日で毎年恒例の社員旅行が行われました。
 
まず1日目の最初に訪れたのは、名古屋港水族館
 
名古屋水族館は、巨大なシャチやベルーガ(シロイルカ)、昭和40年から18年間活躍した砕氷船「南極観測船ふじ」などが見どころ。

高速の渋滞などがあり少し遅れて到着し、すぐに昼食へ。
味噌カツにきしめんなど名古屋の名物満載のランチセットを美味しくいただきました。
 
水族館を満喫した後は、次の目的地、犬山城へ。
が、到着前にゲリラ豪雨になり、犬山城見学は中止、宿泊先へ直行することに。
 
宿泊先は、岐阜県にある長良川温泉と鵜飼が満喫できることで有名な老舗旅館「十八楼」。夕食は、長良川に浮かぶ船の上で、鵜飼いを楽しみながらいただくという贅沢なもの。

 鵜飼いの船

船上でヒヨコのコスプレをしていた幹事さんが、子供たちの人気者になるなど笑える場面もあり、また、会長からの熱い想いのこもった手紙が読まれるなど、楽しい夕食となりました。
 
 
その後、お決まりの2次会へ突入!
 
今回はいつもと違ったイベント形式で、いきなりショッカー軍団が登場!
「イーッ!イーッ!」
覆面で顔が分からないが、一人は営業のOさん、一人は幹事さん、
そして最後の一人は、しゃ、社長!!!
 
そこへ、仮面ライダーならぬ仮面パンダーが登場!
「校正戻りオソイ!」「はっきりしゃべれ!」「給料アゲロ!」など普段、絶対に面と向かって言えない言葉を浴びせつつ、正義のハリセンでショッカー軍団を撃退するなど、大爆笑の連続。
 
その後もチーム対抗クイズ大会など盛り沢山の内容で、楽しい一日があっという間に終わりました。
 
 
そして、2日目。
明治時代の建物等が移築・復元され、当時の歴史や文化などが紹介されている博物館「明治村」へ。

博物館明治村

巨大な敷地内にある当時の建物を巡って、関心したり納得したりしている内に、集合時間。
とても2時間程度で回れる内容ではないです。。。
 
そこから名古屋市内に移動して、「宮鍵」さんで昼食のひつまぶし。
1杯目はそのまま、2杯目は薬味を乗せて、3杯目はだし汁をかけて、と定番の食べ方でお腹いっぱい。

ひつまぶし

 
そこから公園、レストラン、ミュージアムなどを含む複合施設「ノリタケの森」へ。
ノリタケの森
帰りは特に渋滞などもなく、スムーズに京都まで戻ってこれました。
 
 
よく食べ、よく飲み、よく笑いの2日間。
充実の社員旅行もあっという間に終わりました。
 
月も変わり9月!暑かった夏の勢いも少し弱まり、秋の気配も少し感じられるようになってきました。
 
気持ちも新たに、また今日から頑張ろう!!

(T.F)

2012.09.04 | カテゴリー:あれやこれや

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